駅前にて「手相の勉強をしている者ですが」その3 – 聖書ってこんな内容だっけ?

前回の内容

占いで大先生に見てもらった結果が芳しくなく、動転したまま流されるように運命を変えるためにカルチャー・センターに通うことに・・・

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カルチャー・センターは、だいたい夕方から夜にかけて通った。そんなに過酷なスケジュール、という感じではなかった。

そこでは、ビデオ(VHS)を見てノートを取り、その感想を書いて、それが終わったら、夕食を僕の担当のスタッフと一緒に食べ、さっき観たビデオのことや近況など、いろんな話をしてから帰る、という流れだった。夕食は、実はかなり美味しかった。担当は、シロタさんと言う、30前後位の穏やかな、その場所では比較的垢抜けた部類に入る男性だった。

僕をそこに連れてきてくれたカタヤマさんは「先生があなたのことをすごく期待していますよ」と僕に言った。そして毎回のように、僕に手紙を用意してくれていた。その中で、

「これからあなたが何度倒れても、その度に立ち上がっていける人になることを、楽しみにしています」

と書かれていたことがあった。このカルチャー・センターは一年弱でかなりいろいろあった場所だけれど、正直この言葉だけは、今でも自分の中で大変な時にいつも思い出す。

そして、観るビデオの内容は、何パターンかあって、先祖の代からの因縁の話だったりとか、過去に放映された、いろんな分野の偉人の生涯を辿った人気テレビ番組だったり、神様を扱った映画だったり、それから「世界で一番読まれているから」という理由で、聖書について学ぶようなものだったりした。

こういうことをしている人たちが何組もいて、カルチャー・センターはそれなりに盛況だった。

占いで見てもらいに行ったのが始まりだったのだが、このカルチャー・センターがいわゆる純粋に占いの勉強をしている所のようには思えず、何をしている場所なのか、正直あまりよく分からなかった。でも、アットホームで明るく穏やかな雰囲気で、そんなに変な場所には感じなかった。そして、なんだかよく分からないけれど、今のままじゃだめで、自分を変えなければならない・・・

ビデオの内容は、比較的興味深くて、特に偉人の生涯を辿る、人気テレビ番組の録画は面白かったけれど、でも、少し不思議なことがあった。

聖書、、僕はクリスチャンじゃないから、この時点で聖書って何が書かれているのか、ほとんど分かっていなかったのだが、それでもなんとなくは分かる。何度か通っているうちに、「あれ、聖書の内容って、こんなんだったっけ?」って思うことが何度かあった。

それとなぜか、その日観たビデオについてのメモ書きや、感想を書いたノート、これは家に持って帰ってはいけなかった。

そうこうしているうちに、、そのカルチャー・センターが主催する、合宿の話が出た。1泊2日、都内の山荘に泊まるらしい。そこでは、2デイズ合宿、と呼ばれていた。

いろんなことが、どんどん流されるように進んでいった。しかし、、あの地味目OL風の若い可愛い占いの大先生、最初に見てもらったきりで、遂にそこを去るまで二度と会うことはなかった。

(続く)

p.s

疲れた時、リラックスしたい時は、こちらの方もぜひ聴いてくださいね!

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