うまい話がないわけ

※この記事は昨年のものですが、誤って完全削除してしまったので、再び同内容で投稿します。

今まで、自分が作曲家になるまでの、昔のことをしばらく書いてきたのですが、ある時期までは、本当にいろんな、うまい話に乗っては失敗して、乗っては失敗して、の繰り返しだったことを、あらためて感じました。

そこで、「なぜ、うまい話に乗ると失敗する」のか、自分なりに考えてみました。(ここから書く、「新人さん」の例は、ほとんど昔の僕のことです)

実は元々、「うまい話はない」のです。自分自身で勝手に、「うまい話」だと思って、ことの重大さを理解せずに、それに乗っかっているだけだったりします。

まず、ほとんど実績のない新人さんに、依頼主が、いろんな面で好条件な仕事を誘うはずがありません。スキル的にもそうですし、仕事に対する「責任」という面でも、不安がかなりあります。(仕事に対する報酬は、労働時間やスキルもそうなのですが、それに加え「責任」も入ってくると思います)

なので、新人さんを誘う時は大抵、「失敗しても大丈夫」な時点で誘うことが、ほとんどです。

つまり、まだ企画前の、リスクが少ない段階で、「この人を一度、試してみようか」という気持ちで、依頼主さんから、声をかけていただいているのです。

依頼主は声をかける時、企画が通って成功した時の話をすることが多いです。それは、新人さんのモチベーションを上げるためなのですが、僕含めほとんどの人は、「この仕事に関われば、こういう良いことが起きる」と思ってしまいます。しかし、実際は「企画が通る」ことが条件になってきます。そして、この「企画が通る」ということは、ものすごく大変なことだったりします。

なので、その話が、中途で頓挫してしまった場合、「あんなうまい話を言われたけれど、結局失敗だった」となるのです。そして、依頼主は信用できない人だ、と思ってしまう。(中には、本当に信用できない人もいますが)

でも、それははっきり言ってしまえば、自分自身が、ことの重大さを全く理解していなかったり、成功させるための創意工夫が足りなかったり、根本的なスキル不足だったり、、そういうことが半分くらいはある気がします。そして、大方の場合、依頼主さんは、厚意を持って「この人をなんとかしてあげたい」との気持ちから、チャンスを与えてくださっている気がします。

今まで、ブログを書きながら、なんとなく、そういったことを考えていました。うまい話はない、でも、それをちゃんと理解した上で取り組めば、実はチャンスもたくさんあるのかもしれません。

そして、そういう話に飛び乗らずに、地道にコツコツ、地味で一見遠回りだけど、確実な方法で目的に近づいていく、そういう方法もあると思います。

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