ハノン39番

前回、作曲をするための、音楽理論を勉強する前に、知っておいた方が良いこと、やった方が良いことを、いくつか書きましたが、もう一つ、できればすごくやった方が良い、トレーニングがあります。
 
それは、ピアノの教則本で有名な、「ハノン」の「39番」を、暇を見つけては練習することです。
 

 
 
ハノンの39番は、メジャー・スケールと、2つのマイナー・スケール(「ハーモニック・マイナー・スケール」、「メロディック・マイナー・スケール」)を、12のキーで、上昇 & 下降して、最後にカデンツ(循環コード)を弾く、という練習です。
 
「ナチュラル・マイナー・スケール」は出てきませんが、「メロディック・マイナー・スケール」の下降形が、「ナチュラル・マイナー・スケール」と同じ音階になっています。
 
ピアノ以外の楽器でも、もちろん良いのですが、できれば、鍵盤楽器で練習すると効果的かもしれません。(音楽制作ソフト=DAW でデータを入力する時は、打ち込み用の、midiキーボードだったりするので)
 
クラシックピアノをやったことのない方には、もしかしたら、すごく難しいかもしれません。そのような場合は、39番は、4オクターブ上昇して、4オクターブ下降しますが、それを、2オクターブ上昇&下降に(それも大変なら、1オクターブ上昇&下降に)変えて練習しても、問題ありません。
 
もし、12のキーで弾くのが大変なら、ハ長調&イ短調(Cメジャー & Aマイナー)、ヘ長調&ニ短調(Fメジャー & Dマイナー)、ト長調&ホ短調(Gメジャー & Eマイナー)、変ロ長調&ト短調(Bbメジャー&Gマイナー)だけでも、練習すると良いでしょう。
 
これも大変なら、ハ長調&イ短調(Cメジャー & Aマイナー)、ヘ長調&ニ短調(Fメジャー & Dマイナー)、ト長調&ホ短調(Gメジャー & Eマイナー) だけでも、練習して損はないと思います。
 
最後に出てくるカデンツも、面倒くさいですが、できれば弾いた方が良いと思います。左手は難しければ、単音に省略しても構いません。
 
大事なのは、「速く弾くこと」ではなく、「自分にとって一番弾きやすいテンポで、メトロノームなどを使って、一定のリズムで弾くこと」です。クラシックのプロのピアニストになるのでなければ、多少下手でも構いません。
 
この練習は、絶対音感 & 相対音感、度数の概念、コード & コード進行の概念、そしてリズム感を養うという意味で、非常に効果的です。
 
これをやっておくだけで、音楽理論の理解、そして応用が、数段、楽になると思います。
 
 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *