その67 まさか

2006年のお話)
昨年までが嘘のように、曲が恐ろしい勢いで決まっていった、そんなある日、、、カラオケ屋の店長をやっている知り合いから、久し振りに電話がかかってきた。店長が言った。
「最近、やっぱ忙しいっすか?」
「う~ん、確かに忙しいけど。」
「いやあ、すごいっすね~」
「え、、なんのこと?」
「いやあ、次のシングル、ノイさんが書いたんっすね~。すげえ…」
「え、、そうなの???」
僕は訳が分からなかった。そのアーティストには確かに、ある曲をプレゼンしていて、進行中だった。
その曲は、以前にも書いた、ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビイ」や、David Benoit さんの「Beach trails(アルバム『This side up』に収録)」etc… の要素を、ジャネット・ジャクソン風なポップなR&Bに融合させて、J-POPとして昇華させたい、と思って、作った曲だった。サビのメロディは、これも自分の好きな、リチャード・ロジャースのミュージカル音楽や、ディズニー・ランドの世界観で書いた、すごくcuteな曲だった。
「『WHAT’s IN?』っていう雑誌に、次のシングルの歌詞と、作詞家・作曲家の名前が表記されていて、作曲Yoji Noiって書いてありましたけれど・・・」
本当にそうなのか??? 表記ミスや、何かの間違いじゃないのか?
「本当っすよ! 確か、『虹色の~』みたいなタイトルでした。」
僕は急いで、「WHAT’s IN?」を買うために、書店に向かった。
 

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