その66 作曲の方向性

2006年のお話)
 
「1 million thanks」に関しては、ちょっと面白い話があって、(時効だと思いますが、もし不味ければ削除
しますので、HPなどからご連絡ください)
 
ある手違いがあって、他のアーティストでも、決定しそうになった。もちろん、すぐに処理していただいたので、全くトラブルにはならなかった。
 
そのアーティストは、かなり実力派の女性R&Bシンガーだった。歌も全て録り終えていたという。
 
実は、僕はその方も大好きだったので、上戸さんの素直で柔らかい、優しい歌唱もとても素敵だったが、別バージョンの歌も聴いてみたかったと、密かに思った。
 
案件にもよるが、僕は曲を書く時、あまりピンポイントに、想定アーティストを狙わないところがあって、、誰が歌っても、良い曲に聴こえて、聴いた人が共感できるような、曲作りを目指していることが多い。
 
それについて頻用的な没個性な作曲方法、と考える人もいなくはないが、僕はむしろ、ジャズのスタンダード曲の素材、のようなものとして、作曲を捉えている。
 
たとえば、「枯葉」「ミスティ」「イパネマの娘」などは、演奏者によって、全く違う解釈で、全く違う個性で演奏される。しかし、全く没個性になることはなく、どんなアプローチの演奏でも、素晴らしい楽曲であることには間違いない。
 
現代のポップスの場合、アレンジの比重もかなり大きいが(アレンジとセットで作曲、と捉えて創作することも多い)、メロディ作りに関しては、そういうタイプの楽曲を作りたい、という気持ちが割合強い方だ。だから、この人はアイドルだからとか、アーティストだからとか、歌謡曲だからとか洋楽志向だからとか、、、書く時も聴く時も、あまりそこに固執していない。(ただ、洋楽的なメロディを書きたい時は、音符の並べ方は、かなりそっち寄りにすることを意識している)
 
 
とはいえ、ピンポイントを狙って書いて、そこでしっかり結果を出せる、そういう人はすごくカッコいいと思うので、見習いたかったり、憧れるところも多い。特に作詞家さんは、言葉が入ってくる作業なので、その傾向が強い方達が多いと思う。

 

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