作曲家と腰痛、腱鞘炎 2

(前回までのお話)

ずっとデスクワークをしている人たちにとって、常につきまとうのが「腰痛」。

2012年に、ひどいぎっくり腰になってから、たまたま読んだ「9割の腰痛は自分で治せる」

 

という本で、筋肉の緊張を緩める「緩衝法」というものを知り、僕は自分自身である程度、腰痛に対処できるようになりました。

しかし、それから数年後、腰痛以外に、右腕の手首や、手の甲の薬指と小指の間の当たりに、激痛が走ることが多くなってきました。

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右手の手首や、手の甲の外側が痛くなり、ひどい時は、手首から指先まで「痺れ」が出るようになって、、そうなると、曲を作るために、キーボードやコンピューターの前に座ることすら、億劫になっていきました。とにかく、マウスをクリックするのも痛いし、鍵盤を弾くのも痛いのです。

最初「腱鞘炎の一種なのかな?」とも思いましたが、インターネットでいろいろ調べても、腱鞘炎は親指側が主ということで、場所が若干違うような気がしました。(今調べたら、小指側が痛くなる腱鞘炎もあるようです)

ちなみに、僕の作業場は、今も昔も

1. 椅子の前に、キーボード(鍵盤)

2. 鍵盤の後ろの部分に、パソコンのキーボードとマウスを置いて

3. その後ろに、ラックに入ったシンセサイザーのハード音源、その上にディスプレイ

というふうに配置されています。

2. の、パソコンのキーボードやマウスを置いてある場所が、当時は、Roland Fantom G7 というシンセサイザーの、鍵盤の後部だったのですが、そのシンセサイザーは、真横から見ると、演奏者方向に斜めに迫ってくる形になっており(つまり緩やかな上り坂を下から見たような形)、明らかに、手首には良くない角度です。

それで、ある時期から、鍵盤を、Roland A-88 という、midiキーボードに換えました。これは、真横から見ると、水平で角度が付いておりません。パソコンのキーボードもマウスを置く場所も、十分にあります。

 

しかし、これだけでは、とうてい、手首の痛みは取れません。ひどい時は痺れも出ていたので、「おかしな病気だったらどうしよう」という不安が、胸をよぎりました。

そして、この手首の痛みがあると、「腰痛緩衝法」をやる時も、手首が痛くなって、十分にできなくなってくるのです。つまり、腰痛も自分で対処できない状態です。

それである時、思い切って、とある整骨院に行ったところ、意外な場所が問題で、痛みが出ていることが分かりました。右肘の外側の部分に原因があり、手首やその先に、痛みが生じている、ということだったのです。とりあえず、内臓系の病気ではないことが分かり、少しホッとしました。(僕は基本、病院があまり好きではなく、風邪とかでなければ、可能な限り、薬を飲まずに身体を良くしたいと思う方です)

しかし、

そこに何度か通院しても、それほど良くなる気配はありませんでした。それで、その整骨院は控え、もう少し家に近い、別の整骨院に、だめ元で行ってみることにしました。(偶然ですが、そこの先生は、元プロミュージシャンということで、ものすごく音楽に詳しい人でした)

そしたら、

右肘の外側の部分より、更にもっと根本的な部分、右の肩甲骨の凹まった部分と、首の右側の部分に、右手首から先の、痛みにつながる原因となっている箇所があることが、分かったのです! その部分を押すと、確かに、患部が痛みます。人間の身体というのは、全て繋がっていて、本当に不思議なものです。そして、痛みが出ている部分は、全て右半身でした。(ついでに、僕は耳もどちらかというと、右耳が良くありません。あと僕は左利きです。)

痛みが出てくると、そこで施術をしていただいて、ついでに骨盤も調整していただいて、ということをやっていましたが、とにかくその整骨院の先生は、ものすごく優秀な方でした。若い頃から、元々そういう畑で育ったわけではないので、良い意味で、「セオリーに拘り過ぎずに、発想が柔軟」なのです。あれ、これって、音楽の世界でも、とても必要なことですね 笑

しかし、結局のところ、自分自身が、普段から身体の動きをよくする努力をしていかないと、しばらくすると、痛みが出てくることになります。

「『腰痛緩衝法』のようなものが、手首の痛みを和らげるためにも、あればいいのにな…」

と、僕は考えるようになりました。

そして、いくつかの本を買って読むようになります。僕なりに立てた理屈としては(僕は素人なので、それが本当に合っているかは分からないですが)、

「『首の動き』と『肩甲骨の動き』を良くすれば、手首の痛みは、自然に取れる。」

と考え、その方法が載っていそうな本を選んで、買いました。

良いなと思う本は、いくつかありました。最近の本はとても親切なので、やり方を解説したDVDも付いていたりしました。しかし、それらの本は、「腰痛緩衝法」とは違い、あまりにもいろんな種類の方法が載っており、またDVDを見ても、僕にとっては、すぐにやり方を覚えられるようなものではありませんでした。一冊読むだけでも一苦労です。

ましてや、「素人が首をいじる」というのは、結構、危険な行為です。首は、脳に血液を送る、すごく大切な場所なので。

それで、、結果的に、本や解説DVDを見て、「これは良さそうだな」と思ったことを、僕自身がない知恵をしぼり、自分に合った、分かりやすいやり方に変えて、実践することにしました。「首を自分の手でいじらない」ということに、注意して考えた方法でした。

(続く)

※ ここで書いてあることは、あくまで素人の僕が、体験したり、考えたり、試したみた方法なので、僕の考えが科学的に本当に正しいのか、その方法が全てに人に当てはまるかは、全く別の話です。あくまで、僕の体験として、読んでいただければ、と思います。

!!!

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